1. 痛みを「取ろう」「押さえよう」とする
2013-05-22 [記事URL]
痛い人の習慣
1. 痛みを「取ろう」「押さえよう」とする
痛みは取るのではい? 痛みの本当の意味とは?
・痛みは取るものではない? 痛みの本当の意味とは?
・長年、どこへ行っても痛みが取れない。
・病院で〜と言われ、一生付きあう(手術しかない)と言われた。
・年だから、職業病だから、体型だから。
今のあなたのお気持ちは「痛み(不調)を取りたい」ということですね。当院へいらっしゃる方は、「痛みを取ろう」と長年いろいろ試したがよくならない、どこへ行ってもよくならない、という方が多いです。どこへ行っても「痛みを取る」のが難しいと言われるのには、理由があります。
「痛みを取る」ために最初に知っておいて欲しいコツは…。
痛みは「取るもの」ではないということをしっかり理解することです。
なにそれ?と思われそうですが、実際そうなのです。そのわけは?
◎痛みとは?
では、痛みとはなんでしょうか?
「痛みを取る」「痛みと戦う」という言葉が溢れていますが、(当院でも使っていますね。笑)ほとんどの方は、敵のように考えてしまっています。これがそもそも見当違いなのです。
もしあなたに「痛み(不調)」という感覚がなければ、どうなってしまうと思いますか?
骨にヒビが入っても分らずに、折れてしまうまで運動を続けてしまうかもしれません。菌が入っても気づかず、知らないうちに体が蝕まれてしまうかもしれません。つまり、痛みは体からの警報やサインなのです。
痛みは「今の体の使い方は間違っているよ〜」というメッセージなのです。
痛みがあるから注意ができるし、気づくことができる。もちろん、敵でもなければ戦う相手でもありません。とても大切な警報装置なのです。
例えば、火災報知器。火事で警報が鳴っている時に、「うるさい!」からと言って、火元を放置して、報知器だけ外したり、壊したりしますか?
痛み止めや、マッサージに頼り過ぎて、痛みだけを取り除こうとするのは、「火を消さず、報知器だけを取り外してしまって、音が鳴らなくなったからOK!」とするようなものです。鳴らなくなってしまったら、火はどんどん広がり、火事はひどくなります。音を止めるには、火を消すことです。
もちろん、痛み止めを否定するわけではありません。どうしても必要な場合もあります。その使い方がポイントなのです。
「痛み」という大切な情報を強く叩いて誤魔化したり、薬で押さえ込んだりすることに、「頼りすぎる」ことが問題なのです。
「火を消さず報知器を壊す」サイレンをとめることに躍起になっているうちに、火元がどんどん広がっていくかもしれません。いくら痛みだけを押さえ込み、取り除いても原因が変っていなければ、また痛みをくり返します。
人間は、本来、痛くないのです。あなたも、元々は痛くなかったはずです。痛くなるようなこと、警報が発動してしまうことを続けていたから今の痛みがあるのです。人間本来の状態を取り戻せば、痛みがなくなるのです。
「痛みが取れたら健康になる」のではなく、「健康になったら、痛みは自然となくなる」のです。
この考え方が大切です。
◎痛み(火の元)の原因は?
では、火元にあたる「痛みの原因」はどんなものがあるでしょうか。とても大事ですので、よく理解して下さい。
痛みや不調の原因となるストレスには4種類あります。
1. 体の構造的ストレス・・・・・・・・体の歪みや捻れ
2. 気候によるストレス・・・・・・・・・気温や湿度
3. 化学物質によるストレス・・砂糖、カフェイン、添加物
4. 精神的ストレス・・・・・・不安、恐怖、怒りなど
人間は生きている以上、この4つのストレスから逃れることはできません。
4つのストレスを受け入れる器=あなたの体は、一つです。
これらが一つの入れ物に重なっていき、自分という器の容量オーバーをお知らせする警報として、何らかの症状や痛みが出るのです。
あなたのストレス容量を10だとします。
・体の歪みによる構造ストレス=5
・甘いもの、カフェインによる科学的ストレス=3
・大きな寒暖の差による気候ストレス=2
この時点で既に容量一杯です。そこへ
・ちょっとした不安や怖れの精神的ストレス=1
が加わったりすると、合計が11となり、容量オーバーとなるわけです。
この場合、症状を引き起こしたきっかけは精神的ストレスですが、これだけでを原因と片付けていては、いつまでも体は改善しません。(一般的に、きっかけとなったストレスだけを原因と決めつけてしまいがちです)
構造的ストレス、科学的ストレス、気候のストレスをそれぞれを少しでも減らしてあげれば、同じ精神的ストレスがかかっても許容範囲で収まり、症状は出にくくなります。
日によって、同じ精神的なストレスでも我慢できる時とできない時があるのは、他のストレスの積み重ねや、バランスが違っているからなのです。「みんなこれくらいやっている」とか「昔はできた」とか、よく耳にしますが。
痛みや不調は「今のあなたの体のサイン」なのです。
他の人のサインの感度は比較できるものではありませんし、昔と今とでは体や精神の感度も変わっています。
4つの原因を減らし、自己治癒力の方が高まれば、どんどん健康レベルが上がっていきます。そして、健康レベルが上がっていけば、自然と痛みはなくなっています。
とても大事なことなので、もう一度言います。
「痛みが取れたら健康になれる」なのではなく、
健康になったら、痛みは自然になくなる」のです。
ですから、あなたがこれからすることは、
「痛みを取る」にはどうしたらいいかではなく、「健康になる」にはどうしたらいいか、と思って行動するようにして下さい。
あなたが一刻も早く痛みを取りたいと思っているなら、遠回りなようですが、まずはこれからのことをしっかり理解しておくことが大切です。
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2. 押す、揉む、叩く
2013-05-22 [記事URL]
痛い人の習慣
2. 押す、揉む、叩く
むやみな強揉みが筋肉を緊張させる
・マッサージ機がやめられない……。
・家族に揉んでもらっている、踏んでもらっている……。
・肩が鉄板みたい……。
・腰がカチカチに固まって。
こういう方多いです。むやみに強く揉んだり、押したり、叩いたりして、筋肉をほぐそうとするのには、とても大きな誤解があります。
症状や方法によっては、痛みが取れる場合もありますが、実は間違っていることも非常に多いです。家族に自己流マッサージをしてもらったり、マッサージ機に乗るのは、すぐにやめて下さい。その場はよくても実は痛めていることがあります。
まず、揉む、押す、叩く、とはどういうことか説明します。
犬や猫などの動物を思い浮かべて下さい。強く揉んだり、叩いたりしたらどうなるか? ガルルと怒ったり、体を硬直させたり、逃げたりします。それをくり返していると、近づくだけで警戒されてしまいます。
つまり、緊張した状態(=力んだ状態、硬直した状態)が習慣化してしましいます。反対に、優しく擦ったり、撫でてあげると、ゴロニャンとなります。それが動物としての本能です。
人間も動物です。強く揉んだり、叩いたりしたら筋繊維が傷つき、慢性化する要因となり、回復も遅くなります。
さらに、押したり揉んだり叩いたりしては行けない理由を挙げました。
◎ 筋肉の緊張が増す
なぜほぐしているのに緊張が増すの? と疑問に思うかもしれません。実際、強揉みのマッサージがやめられない方を施術すると、ガチガチに緊張しているのがわかります。
凝った筋肉というのは、筋肉の緊張により充血していたり、血流が悪くなっている状態です。それを、無理矢理押したり揉んだり叩いたりすると、内出血を起します。この内出血が痛みや腫れ、発熱などを引き起こすのです。これがいわゆる「揉み返し」です。
回復力のある元気な人は、傷ついた筋肉を回復させるために体が工事を開始します。人間の体は破壊された部分を作りなおすときに、以前よりも固い状態で再生しようとします。これを超回復と言います。
なぜ固くして直すのか? それは「再び壊されないために」です。
固く再生された筋肉を、揉んで叩いて破壊して、さらに固い状態で再生。それを繰り返すうちに、ガチガチの筋肉が仕上がってしまします。
「ドンドン強い刺激が欲しくなる」
「もっと強く叩いて欲しくなる」
身に覚えがありませんか?
体にエネルギーがあるうちはまだ回復するので、まだ大丈夫ですが、筋肉が復活するためのエネルギーが底をついてしまうと、一方的に筋肉の破壊ばかりがされてしまいます。
再生が追い付かず、筋肉がぶよぶよのまま、内出血や微細な筋肉の断裂が起こってしまい、体にとってのダメージばかりが蓄積されていきます。
こうなると、触った感じは凝っていないのに、ダルいとか思いという症状になってしまうのです。
強く押せば押すほど、固くなります。
固くもないのに症状があれば、赤信号です。
◎ 交感神経が高まることで、自律神経が乱れる
あなたは揉んだり、叩いたりが好きだとしても、体は「破壊」されていると受け取っています。人体の生命中枢である自律神経にとっては「攻撃」されたことと同じなのです。事実、筋肉は破壊されているのですから。
強い刺激を受けると、自律神経のうち、緊張型・攻撃型の神経である「交感神経」が高まってしまいます。交感神経が高まると筋肉の緊張、血流の停滞、胃腸の活動低下などを招き、以下の症状を引き起こしてしまいます。
頭痛、不眠、めまい、耳鳴り、食欲不審、肩こり、腰痛、顎関節の不調、喉の異物感、生理痛、便秘、呼吸がしづらい
単なる肩こりだったのが、強い刺激を受け過ぎて自律神経のバランスが乱れてしまった結果がこれらの症状なのです。揉んでもらうと、その場は気持ち良いと思うかもしれませんが、実際は「無意識(自律神経)は大混乱、肉体は疲労」しているのです。
◎ 肩こりの原因は「肩」ではない
そもそも、肩こりだからといって、肩に問題があるとは限りません。必ずしも痛い場所に問題があるとは限らないのです。
人間は歩くだけでも、200以上の筋肉を連動させています。痛みや不調もさまざまな要因が連動して起こるのです。
家のドアが開かなくなって困った人がいました。
大工さんに相談すると、「これくらいなら、叩けば直るよ」
しかしすぐにダメになりました。
二人目にきくと「蝶番が悪いな」
しかし3日もすればギシギシいいはじめました。
また別の大工さんのところに行くと、「引っ掛かりを削ればいいのさ」
しかしまたすぐにギシギシいいはじめます。
今度は柱ごと替えてみましたが、それでもまたすぐにギシギシ。
最後に一番腕の良い大工さんに聞きにいくと 「いやいやこりゃ家の土台から傾いてるよ」
「道理でドアだけでなく襖や窓も調子が悪かったわけだ」
すべての悩みが、土台を改善することで、なくなってしまいました。
この話を、肩こりや痛みに当てはめてみて下さい。肩の筋肉が凝る原因が、骨盤の歪みにあったり、骨盤の歪みの原因が指の疲労にあったり、腰痛の原因が、足首にあったり。
肩こりや、痛みの原因はなにか? その原因の原因は? こうやって辿っていくと、足首の歪みが肩こりに影響していることだってあるわけです。むしろ肩こりの原因が肩にあることの方が少ないと言っても過言ではありません。
z是非、今、通っている先生に聞いてみて下さい。
「私の肩こりの原因はなんですか?」
返ってきた質問にさらに聞いてみて下さい。
「その原因はなんですか?」
単に時間制で揉んで欲しいところを揉むだけではなく、立ち方、歩き方、座り方を始め、生活の指導などをしっかりと教えてくれる先生こそ、本当のあなたの痛みと向き合ってくれている先生かもしれません。
土台の土台からしっかり治す。
これが肩こりは叩かない方がよい理由です。
当院には近隣の東海市・阿久比町・半田市・東浦町・常滑市・大府市など知多地域を中心に下記の地域からたくさんの方がおみえです。
名古屋市南区・西区・天白区・緑区・港区・熱田区・守山区・昭和区・春日井市・武豊町・豊田市・南知多町・美浜町・刈谷市・碧南市・高浜市・知立市・豊明市
3. 座りっぱなし
2013-05-22 [記事URL]
痛い人の習慣
3. 座りっぱなし
・座ることは重労働
「座る」という動作は、腰、膝、背中、肩、首、足首にとって、とても負荷の強い動作ということを知っていましたか?
「え〜? ただ休んでいるだけなのに?」
と思う方も多いのではないでしょうか。まずは下の数値をご覧下さい。
仰向け寝 25
横向き寝 75
立位 100
立って前傾 150
座る 140
座って前傾 185
この数値は姿勢による腰の椎間板に対する重力の度合いを示したものです。立っている時よりも、座っている時の方が、負担が大きいのが分ります。
さらに座ったまま前屈みになった状態、つまり、パソコンに向かった時や、ソファに座った姿勢が最も負荷が大きくなっているのが、分ると思います。
「座る」という動作は、ボウリング玉くらいの重さがある頭の重力が首、腰、膝、足首にかかり続けている動作を、ずっと続けていることになるのです。また、足首、膝も「静止」を続けているため関節や筋肉に負担が掛かり続けています。腰や首はもちろん、膝や足首が痛い人は座りっぱなしでいると痛くなることが多いのです。
人間は、どんな体勢でも、20分間まったく同じ姿勢を続けると体に負担が掛かり始めます。長時間同じ姿勢を続けると、筋肉の緊張や血流の低下を招き、最終的には重大な症状をもたらします。それがエコノミー症候群です。それほど、じっと座っているということは、体にとって負荷が大きいことなのです。
◎ 3大座位 〈テレビ、運転、パソコン〉
現代人が抱える腰痛、肩こりなどのほとんどの原因が、この3つにあると言っても過言ではないでしょう。3つの共通点は、「座る」ということです。
何もせず、ただ座っているだけだと10分でも苦痛ですが、テレビを見たり、パソコンをしていると、あっという間に2〜3時間過ぎてしまいます。何故かといえば、画面や音声が脳に刺激を与え、感覚を紛らわせているからです。運転も同じです。体にとっては何をしていようとも同じ姿勢で2時間座っていることに変りはないのです。
卒業式やつまらない研修、授業を思い浮かべて下さい。座っているのに疲れたことはありませんか? あなたが休んでいるつもりで過した、その2〜3時間は痛い所を酷使していたことになっています。
試しに2時間テレビを見ずに、じっと座ってみて下さい。かなりの重労働だと気づくはずです。
さらに、よくないのは負担が掛かっている本人が、休んでいると思ってしまっていることです。座っているときに、負担が掛かっていると意識できている人はとても少ないです。ほとんどの人が休んでいると思ってしまい、長く座り続けてしまうのです。
「韓流ドラマを3時間見ていただけなんです」
「溜まっていたビデオを一日見ていただけなんです」
いろんな理由がありますが、「座っていただけで、痛くなった」と仰る方がとても多いのです。
「座っていただけで痛くなった」のではなく「座っていたからいたくなった」
これが真実です。
足を組む、おねえさん座り、アヒル座り、腰を丸めた胡座、浅い腰掛けで背凭れに凭れる、など、人によってさまざまな癖があります。こうした座り方は、首、腰、肩、膝、足首、どこをとっても痛みを出してしまう可能性があります。
パソコンやテレビ。運転など、一見くつろいで見える時間が痛みの原因であることは多々あるのです。「座って休んでいるつもり」が危険なのです。
ではどうしたらいいのか? ちゃんとした方法がありますので紹介します。
痛くなければ「基本は立腰(立腰)」
「坐骨」というのをご存知でしょうか?
読んで字の如く「座るための骨」です。
足を組む、おねえさん座り、アヒル座り、腰を丸めた胡座、浅い腰掛けで背凭れに凭れるは、実はこの坐骨を使っていません。どれも坐骨が座っていて、尾骨や仙骨の部分で座ってしまっています。
坐骨は「座るときに立てる」のが正しい使い方です。
ここでポイントとなるのは、「反り腰」にならないことです。
「坐骨を立てる」「坐骨で立つ」ような感覚です。座っていながら立っているようなバランス感覚が養われれば、力を抜いた状態で体に負担を掛けずに長い時間座っていられます。
どうしても足を組んでしまう
無意識のうちにどうしても足を組んでしまうという方も多いのではないでしょうか。
足を組む姿勢は、股関節や骨盤にとても負担をかけ、首や背骨もねじることから、よいことがまったく無い姿勢なのです。
ただ、「足を組まないようにしてくださいね」とアドバイスされたところで、気づいたら訓でしまっているので、どうしたらよいのか分らないというのが本音じゃないでしょうか。
実は足を組んでしまうのは理由があるのです。足を組むためには、骨格の構造上の条件として「坐骨」が寝ていなければ足は組めません。
逆にいうと「坐骨を立てた状態」では絶対に足が組めません。なんと足が上がらないのです。100%の人間が坐骨を立てて座った状態では、足を組めない構造になっています。
人間は「じっとしていられない動物」です。じっとしていると、何かしら動作をしたくなるのです。座っているわけですから、下半身でできる動作は限られています。だから坐骨が寝ている状態(足が上がる状態)で座っていると、ついつい足を組んでしまうわけです。
あなたは、「足が組みたい」のではなく「動作がしたい」だけなのです。
だとすれば、応えは簡単です。坐骨が寝ているのを「起こす」動作ができれば、問題は解消されます。足を組みたくなるという欲求は、坐骨が寝た状態で動作したくなっただけなのです。
足を組みたくなったら、坐骨を立てる。
これだけで、足を組まない健康体になってしまいます。
◎ 姿勢をよくすると、疲れて続かない
「長時間よい姿勢をするなんて無理……。」
「よい姿勢でいると、疲れて腰が痛くなるんだけど……」
そんな方も多いのではないでしょうか?ごもっともです。今まで話してきたように姿勢はとても大切です。でも、もっと大切なことは「動く」ということです。「動く」と言っても「ごそごそ」する程度です。
「とにかく同じ姿勢を続けないように工夫する」ことが、「よい姿勢をする」ことよりも大切なのです。
・痛いのによい姿勢をする
・我慢して姿勢をよくする
これではかえって体を緊張させてしまったり、痛めてしまうことにもつながります。我慢している姿勢は、よい姿勢ではありません。
15分〜20分に一度は、寝転がる、立ち上がる、足踏みする、セルフケアをする、少し歩く、坐骨を立てるなど、体を少しでも、動かして一度リセットしてください。それだけで、ずいぶん違います。
もちろん、上手に脱力した状態でよい姿勢を取れるようになれば、それが一番長続きします。
最初はとにかく姿勢を変える。ここから始めて見てください。
◎ 立腰でも痛くてできない人は、「座らない」
「坐骨」を立てて座っても痛い。寝ても立っても痛い。
「そんなあなたは、座ってはいけません!!」
と言うとビックリされる方も多いです。ぎっくり腰の状態も同様で「何をしても痛い」状態の時は、「怪我」の状態だと思っていただいた方が判りやすいと思います。
足を骨折していたとしたら、歩き回ったり、走り回ったりしますか? 腰も同じです。その痛みが、ヘルニアや狭窄症のように、慢性的になったにしても、ぎっくり腰や腰椎捻挫、圧迫骨折のように、急性的になったにしても組織が損傷して「怪我」のような状態になっていることには変りありません。
このような状態の時に、「座る」という「腰に負担のかかる動作」をすることは、腰にとって、「傷口に塩を塗る」行為に他なりません。腰が痛いのに座ったりしたら、余計に負担をかけてしまうのがお分かりになるでしょうか。
そんな時は、「寝る」もしくは「よつんばい」の姿勢です。寝て辛い方も「よつんばい」なら楽という方もいます。実は、「よつんばい」の姿勢は、それほど腰に負担のない状態なのです。
赤ん坊は、ハイハイを何度も何度もします。これは、二足歩行の準備なのです。 ハイハイを繰り返すことで、背骨がS字カーブ(生理彎曲)を作っていきます。これは大人も同じです。
繰り返し長い時間「坐骨」が寝た状態で座っているため、生理彎曲が消失してしまっているのです。ハイハイの姿勢でゆっくり、大きく、痛くない範囲で深呼吸してください。それだけでもしっかり繰り返せば、生理彎曲は復活してきます。
さらに、ハイハイで部屋の中をぐるぐる回ったりしてください。(痛みのない範囲でやってください。痛みを我慢してやらないように)。そして、疲れたら体を横にして、寝転がってください。
よつばい→寝転がる→よつばい→寝転がる
こうすることで、「座る」ということを避けることができます。「何をしても腰が痛い」という方は、ぜひ実践してみてください。
当院には近隣の東海市・阿久比町・半田市・東浦町・常滑市・大府市など知多地域を中心に下記の地域からたくさんの方がおみえです。
名古屋市南区・西区・天白区・緑区・港区・熱田区・守山区・昭和区・春日井市・武豊町・豊田市・南知多町・美浜町・刈谷市・碧南市・高浜市・知立市・豊明市
4. 寝転ばない、休まない、シャワーだけ
2013-05-22 [記事URL]
痛い人の習慣
4. 寝転ばない、休まない、シャワーだけ
「何もしていないのに痛い」はない? 痛くなったら動き過ぎ。
「朝起きてから寝るまでの間に、何回寝転がりますか?」
痛みがある人の中には、「一度も寝転ばない」という人もいらっしゃいます。そんな方は決まって、「え〜? 寝転ぶの? いつ?」とおっしゃいます。
別にグーグー寝てるわけではありません。たった5秒でいいのです。ゴロンと横になって、大きく深呼吸してください。それを実践してください。
もちろん、仕事中などは横になれないことはあると思います。でも、家に帰ってからソファで座って休息したり、新聞を読んだりしている時間があるのなら、「座って休息する」のではなく、一度だけ5秒でいいからゴロンと横になってください。先程も述べたように、座ることは休息になりません。知らず知らずのうちに、休息不足になっている方が実に多いと感じます。
◎湯船のススメ「シャワーだけ」では疲労は抜けない
もう一つの、休息不足になりやすい人の共通点は「ゆっくり湯船に浸からない」「シャワーだけで済ませてしまう」「熱い湯船にからすの行水」です。
ゆっくり湯船につかることは、筋肉の疲労を和らげたり、血行を改善したりするためにとても重要なことです。ゆっくり湯船につかりながら、深呼吸をしたり、セルフケアをしたりする時間を作ってみてください。睡眠の質や、その後の疲労回復の度合いがまったく違うものになってきます。
「家事や仕事が忙しくて寝転んだり、湯船に入る時間がつくれない」という方もいます。でもそれは、私が今まで見た限り、ほとんどが「思い込み」です。
わずか5秒でいいので、寝転んでください。
洗濯物を片付けたら、ゴロン。
食器を洗ったら、ゴロン。
ご飯を作ったらゴロン。
やろうと思えば絶対で来ますし、みなさん、やってます。この段階で「絶対できない」と感じたあなたは、自律神経のうちで、緊張や興奮をコントロールしている「交感神経」が高まり過ぎている可能性があります。
興奮していたり、緊張していると交感神経が高まります。そうなると、寝たり、休息を取ることができなくなります。「絶対できない」と思ったことが、既に症状の一つの可能性もありますので要注意です。
◎何もしていないのに痛くなったと思っているあなたへ
休息不足の方の共通点は「何もしていないのに痛くなった」とおっしゃるところです。何もしていないのに体が痛くなることはありません。何度も書いてきたように痛みや不調は警報装置です。
痛いや不調があるということは、知らず知らずのうちに、「何か体に負荷がかかっていることをしている」という体からのメッセージなのです。
多少動いて痛みが出ても、1〜2日で回復するうちはまだ大丈夫です。
1〜2週間しても痛みが引かないようなら、完全に自分の許容量と自分の感覚がずれてしまっています。
いったん「自分の身体に対する感覚」を調整しなおすことが必要です。
「みんなはもっとやってる」
「むかしはこれくらいへっちゃらだった」
くどい繰り返しになりますが、
痛みというのは警報装置であり、サインです。
それは、「今のあなたのためだけの警報」です。他の誰かと感度は比較できるもにではありませんし、今と昔ではその感度も変わっています。昔はどうあれ、今、同じことをして痛いとしたら、それは今のあなたにとっては動き過ぎなのです。
その場だけでなく、あとで痛くなったら、その前にしていたことが動き過ぎです。
痛くなったら(しんどくなったら)動き過ぎです。
これを肝に銘じてください。そして、体からのメッセージを受け取ったら休息を取ってください。
休息とは、
・5秒でいいからゴロンと横になって、深呼吸する。
・ゆっくり湯船に浸かる
たったこれだけのことです。
◎ 風邪をひいたらどうしますか? 怪我をしたらどうしますか?
実は、みなさんも自然と上手に体の調整をしていることがあります。例えば、風邪をひいている時を思い浮かべてください。元気な時と同じことを風邪の時にしていたら、普段より余計に負担が掛かりますね。
・無理してこじらせたことはありませんか?
・早めに休んだら、ひどくならずに済んだことはありませんか?
怪我をした時も同様です。骨折したのにランニングしますか? 怪我をして動けないのにトレーニングしますか? しませんよね。
ところが、慢性的な、腰やひざ、肩の痛みとなると「これくらいなら」「いつもは大丈夫さ」と体にムチを打つようなことをしてしまうのです。これは、体に対する意識の「優先順位」の問題です。
家事が… 仕事が… 家族が… 趣味が… と誰にでもいろいろ事情があります。ただ、風邪をひいた時に、休んだりするのは、あなたが体に対する優先順位を他のことより上げているからです。
膝や腰が痛い時も風邪や怪我と同じように、体に対する優先順位を上げる必要があります。
風邪と同じように、始めにしっかりと休めれば、早く短い時間でよくなります。いったんこじらせてしまうとなかなか大変ですし、放っておくと重大な事態になってしまいます。
逆に、長い間痛みが取れない方の体の状態は、まさに風邪の時に頑張り過ぎてしまった時と同じで、知らず知らずのうちに、膝、腰、肩などにムチを打って、こじらせてしまったようなものです。
それこそ、一度しっかり体のための時間をとってあげてください。いつまでも動くなというわけではありません。
風邪のように、治ったらまた元気に動けますし、痛みに出にくい体つくりをしていけば大丈夫です。優しくしないとすねてしまい、言うことを聞かなくなるのは人も体も同じです。
5. 痛みを探す・繰り返す
2013-05-22 [記事URL]
痛い人の習慣
5. 痛みを探す・繰り返す
脳が記憶する間違った動作
「私の痛みはなかなかよくならない」と言う方には、共通点があります。「痛い」と言っているにもかかわらず、なぜかわざわざ痛い動作を繰り返すのです。せっかく痛みが治まりかけた時にもまた痛みを探してしまうのです。
痛みが引いているのに、わざわざ痛い動きをして、自分で痛みを見つけて、
「ああ、やっぱり痛い」
って、そりゃそうですよね。自分でわざわざ探し出したんですから。
そういう方は、たいていこうもおっしゃいます。
「ちょっとくらい痛くても動かないと、固まっちゃうと思って」
「これくらいの痛みなら我慢できるし」
何度も繰り返して言いますが、痛みは警報装置です。体からの「その動きは、正しくないよ」というメッセージなのです。
痛い動作を繰り返したり、痛い場所を探したりすることは、そのメッセージを無視していることになります。無視し続けると、警報はどんどん大きくなります。
これは、できたばかりのかさぶたをはがすのに似ています。
せっかく自己治癒力が動き始めようとしている時に無理に痛覚を刺激することで、脳に最後の記憶として「やっぱり痛い」と久野が残ってしまい、治りが遅くなってしまいます。
かさぶたは治りかけにかゆくなります。でもはがしてしまうとまた血が出てしましますし、何度も何度も繰り返すと膿んでしまって、怪我した時よりひどくなってしまいます。
そっとしておかないといけないのです。それは、みなさんご存知の通りなのです。四十肩、五十肩で突然、痛みが腕が上がらなくなった。ぎっくり腰で突然動けなくなった。
確かに、その瞬間は「突然」に感じたかもしれません。でも、「違和感」や「だるさ」、「疲れ」という形で、何らかの警報は出ていたはずです。痛みは、「その動きが正しくない」という体からの警報、メッセージだということを自分に言い聞かせて下さい。
「痛くない動き」を探してください。
そして、痛くない動きを繰り返していると、いつの間にか痛かった動きもできるようになるのです。
探すなら、「痛みのない動作」、「痛みのない姿勢」「楽な状態」を探してください。「楽」を繰り返していけば、いつの間にか痛みがなくなる、これが体の法則です。
◎痛い動作を繰り返さない
◎「痛い動作や姿勢」ではなく「痛くない動作や姿勢」を探しましょう。
◎「楽を繰り返せば、楽になる」のが体の法則
6. 砂糖とカフェイン
2013-05-22 [記事URL]
痛い人の習慣
6. 砂糖とカフェイン
偽りの元気、シュガーハイとカフェイン
「甘いものが無性に食べ(飲み)たくなる」
そんな方は要注意です。精製された砂糖は、血糖値を上げる働きがとても強いので急激に血糖値を上げます。その時だけ元気が出たような感覚がします。
ただ、あっという間にエネルギーとして使われてしまうため、今度は急激に血糖値が下がります。つまり、急上昇の後、急降下します。
すると再び、低血糖状態となるのですが、それが体にとっての正常値より大幅に低下してしまいます。低血糖状態になると、元気がなくなったように感じます。よく甘党の皆さんが「甘いものが切れた〜」という状態です。そしてまた、甘いものを食べると、血糖値が上昇、急降下。血糖値の乱高下を繰り返すことになります。
また、このように得られた〈偽りの元気〉を「シュガーハイ」と言います。
人間には、生命を維持するために「からだの状態を一定に保とうとする機能」ホメオシタシス(恒常性)と言う力が常に働いています。一定に保とうとするからこそ、血圧や体温のバランスが保たれる動きは、生きていくためにとても大切です。
血糖値が乱高下すると、体を一定に保とうとするためにエネルギーを沢山使わなければいけなくなってしまいます。上がったものを下げ、下がったものを上げ……これを繰り返しているうちに知らず知らずにエネルギーが枯渇していってしまいます。
エネルギーが知らないうちに枯渇することで自律神経のバランスを崩し、不眠や頭痛の原因にもなります。適切な当分はもちろん必要ですが、過剰な当分は体にとって負担になります。
血管内の糖分は濃度が上がりすぎると、元気を出すどころか体を痛めつけてしまいます。時々、点滴のブドウ糖濃度を間違えて事故になるニュースがあります。糖分の濃度が高すぎることは、それほど体に負担をかけてしまうのです。
自律神経のみ誰だけでなく、腰、肩、膝など、関節や筋肉に痛みがある場合も痛みを増してしまうこともよくあります。
甘いものを食べて元気になっているつもりが,知らないうちにエネルギーを浪費して,自律神経の乱れ,回復の遅れを招いているかもしれません。
カフェインにも同じような働きがあります。栄養ドリンクや甘い缶コーヒーは、ダブルパンチです。とは言っても、なかなかやめられない人が多いです。「分かっちゃいるけどやめられない」という気持ちはよくわかります。
どうしてもやめられない時は、白砂糖を黒糖などの色のあるものに替えたり、空腹時に摂ることを控えてみましょう。
また、一度思い切って一週間だけでも「甘いもの(カフェイン)断ち」にトライしてみると、どれほど依存していたのか実感できると思います。
コツは途中で失敗しても、自分を責めない、やめないことです。それほど、砂糖やカフェインの中毒性というのは強いのです。あなたの意志が弱いとか甘いものが根っから好きなんだとか言う問題でないので、何回失敗しても気にせずにトライし続けましょう。
◎「水分」は水で摂る
「水分を摂った方がよい」という話を聞いて、コーヒーやお茶、ジュースを飲んでいる人も多いのです。人間のカラダの70%は水でできているといわれています。実際、水分を摂ることは非常に大切なことです。水分が不足したり、質が悪くなると当然、代謝、排泄、分泌、循環など、さまざまな不都合がでてきますし、不調を引きおこしやすくなります。
水分不足を補うために、ジュースや「スポーツドリンク」を飲まれている方は特に要注意です。
ジュースはともかく、スポーツドリンクも? と思われる方も多いようですが、スポーツドリンクには大量の糖分が含まれています。夏などは水分を補給して元気になっているつもりが、エネルギーを浪費して、夏バテの大きな原因の一つになることもあります。
心拍数が上がる競技をするトップアスリートは、試合途中にスポーツドリンクをそのまま飲むことはまずありません。本当に追い込まれた状態では、味が濃過ぎて飲めないからです。どうしてもお子さんがスポーツドリンクを飲みたい様でしたら、10分の1とか20分の1程度に薄めて飲むようにしましょう。
ジュースだけではなく、お茶、コーヒーなども水の代わりにはなりません。お茶やコーヒーにはカフェインが含まれています。カフェインの利尿作用があり、余計に水分が排出されてしまい、カラダが水分不足になることもあります。
また、コーヒーやお茶に含まれるカフェインは覚醒作用もあり、不眠や自律神経の乱れの原因にもなります。
水分は、お茶はコーヒーでなく水で摂る
個人差はありますが、一日2リットルぐらい飲めるといろいろなよい効果があります。もちろん無理はしないでください。いきなり2リットルと言われても飲めないでしょうから、まずは水を持ち歩いて、いつでも飲めるように準備して、少しずつ口を湿らせる程度でいいので、ちびちび飲むところから始めてみましょう。
少しずつ増やしていけば、女性でも決して無理な量ではありません。たったこれだけのことで、便秘や不眠が解消したという方は一人や二人ではありません。
7. 力む
2013-05-22 [記事URL]
痛い人の習慣
7. 力む
脱力のススメ。よい姿勢が悪い姿勢?
「よい姿勢」「悪い姿勢」と聞くと、どんなイメージをお持ちですか?
「悪い姿勢」はねこ背で、「よい姿勢」は胸を張った姿勢…… そんなイメージをお持ちだからこそ、ねこ背のお子さんに「ほら、胸を張って! 背を筋を伸ばして!」と叱ったり、注意したことありませんか?
もちろん、ゲームをしている時の姿勢など、カラダが丸まった状態が長く続くのは、内蔵や筋肉にとって決してよくありません。現に、ゲームや勉強の姿勢が原因で頭痛や腰痛、肩こりになる子どもも急増しています。
だからといって、「ぴんと背筋を伸ばしなさい!」と言って、ずーっと胸を張っていたら、今度は緊張が強くなってしまいます。胸を張ろうと胸を反り過ぎて、反り腰になっている若い人も、とても多いです。
本当のよい姿勢とは、決して無理矢理胸を張った姿勢だったり、腰を反った姿勢ではありません。カラダのバランスが取れ、重力に対して、最も安定して、力を使わない姿勢のことです。
「姿勢を正しなさい」と言うのではなく、まずは「骨盤を立てる」ことです。これが一番です。
ゲームやテレビ、勉強などで丸まっているお子さんの場合、坐骨を立てるだけでも十分効果はあります。何はなくても坐骨を立てる。これだけでも、こまめにやらせてあげましょう。
それができたら、坐骨を立てた状態(アゴが上がらないように気をつけて)で「鼻から天井に抜けるように、大きく息を吸い込んで」と言ってみてください。思いっきり息を吸い込んだ状態で、猫背になっているお子さんはまずいません。呼吸をする筋肉(吸う筋肉)と姿勢を維持する筋肉は、ほぼ同じなのです。呼吸の練習をすることで姿勢がよくなります。
この姿勢を覚えたら、その状態を維持しながら、脱力しながらゆっくり息を吐ききるようにしてください。大切なことは、長時間その姿勢がキープできていなくてかまわないことです。
猫背が続いたら、またやる。こまめにやる。朝起きたらやる。ご飯を食べる時にやる。宿題の前にやる。宿題の途中でやる。いきなり長時間キープすることよりも、こまめにやる方が数倍効果があります。キープしようとするのは、とても辛く、緊張を強いることになります。
現在の生活状況の中では、知らず知らずのうちに力が抜けなくなってしまっている子どもも大人もとても多いです。
■ あなたの力み度チェック
□上の奥歯と下の奥歯が、普段から触れている
□筆圧が強い
□自分では、力を抜いているつもりなのに「力を抜いて」と言われる。
□壊れるかと思うほど、キーボードを叩いてしまう。
□頭痛、腱鞘炎になりやすい。
□朝、スッキリ起きられず、疲れも取れない。
いくつあてはまりましたか? 一つでもあてはまっているあなたは、自分が力を抜いているつもりでも、実際はカラダから力が抜けていない可能性があります。
奥歯と奥歯は、正常な状態は、離れている状態です。かみ合っている状態(夫ら合っているだけでも)は、「かみしめ」「くいしばり」「顎関節の症状」がある状態です。そうした状態があると首や頭の緊張が強くなり、肩こりや頭痛だけでなく、不眠や目眩など自律神経のバランスも崩していることがよくあります。胸を張る、背筋を伸ばすと言う指示は、こうした噛み締めを起す原因にもなります。
◎なぜ、力が抜けなくなってしまうのか?
一番の問題点は頭にあります。私たちには、二十四時間ずっと等しく「重力」ちという力がかかっています。二本の足で立って生活をするようになった宿命ですが、座っても、頭を支えて生活しなければなりません。
頭の重さはどれくらいあるかご存知ですか?何と、ボウリングの玉くらいの重さがあるのです。どんな時でも、ボウリングの玉を支えながら歩いたり、座ったりしているわけです。
つまり首を前に出して立っていると、首や背中に力を入れていないと、支えられなくなります。前に出なくなると、正しい位置で骨格の上にバランスよく乗るようになり、最小限の力で支えられているのです。
なぜ力が抜けなくなってしまうのか? その答えはズバリ、
重力に逆らって、知らないうちに力を入れ続けているからです。
自分では力を入れていないつもりでも力が入ってしまう状態になります。それが継続すると、脳がその状態を覚えてしまい、寝ても休んでも力が入った状態がキープされてしまいます。それが「力み」の原因です。
「脱力をする」「力を抜く」というと「だら〜」とすると勘違いする方もいますが、そうではありません。「だら〜」という状態は「力を抜かず、気が抜けている」状態です。「気を入れて、力を抜く」のが正解です。
一番簡単な「力を抜く」練習は、奥歯を触れ合わないように、息をゆっくり吐いてください。そして、最後まで息を吐ききってください。ゆっくりと、辛くない範囲で構いません。
「くいしばらない」「息を吐く」これが脱力の第一歩です。
とは言っても、「自分では力を抜いているつもり」なだけに最初はコツを摑むまでは、とてもわかりにくくむずかしいと感じますが、練習をすれば、絶対誰にでもできるようになります。
筋トレの逆だと思ってください。筋肉はトレーニングをすれば、必ず強くなりますよね。脱力も練習をすれば、必ず力が抜けるようになります。
また、自分がどの段階なのかを自覚していることも大切です。
①力を入れているのが「自分では分からない」
②力を入れているのが「わかるけど力が抜けていない」
③気づけば抜けるけど、知らないうちにまた力が入ってしまう
スポーツや趣味の上達と同じで、うまくいかずにじれったい時もありますが、それでも無理のない範囲で続ければ、必ず上達します。
なぜなら、もともとあなたが子どもの頃は、自然にできていたことですから。その頃の自然な状態を、脳に思い出させてあげることです。
8. 寝相をよくしようとする・低反発枕
2013-05-22 [記事URL]
痛い人の習慣
8. 寝相をよくしようとする・低反発枕
寝相をよくしようとする・低反発枕
寝相は悪いほど良い
「仰向けでないと寝ていけない」
「寝ている良きに横を向いて寝てしまうからいけないんだ」
と、強迫観念のように思い込まれている方が多いです。これはまったくの誤解です。
寝相は「悪いほど良い」のです。
寝ている間というのは、もっとも自己治癒力が活発に働いています。一見、悪く見える寝相は、自然にカラダが自然にストレッチをしていて、昼間に歪んでしまったところを戻そうとしているのです。せっかくカラダが歪みを取ろうとしているのに、わざわざ寝相をよくしようとしてしまうと、歪んだまま朝を迎えることになってしまいますし、寝相をよくしようとカラダを緊張させることで、筋肉が却って疲労してしまい、朝はぐったりとなってしまうこともあります。
上向きでも、下向きでも、横向きでも、へんてこな恰好でもよいので楽な体勢を探してください。ただ、最初は楽だと思って寝ていても、どんな体勢も続けているとつらくなります。
とにかく楽な姿勢を探しつつ、ごそごそ体勢を変えながら寝てください。
子どものように悪い姿勢の方がカラダにはとっともよいのです。そして、カラダの歪みや緊張がない健康な状態になればなるほど、仰向けやバンザイの姿勢で寝るのが楽になってきます。
あ仰向けで寝るのがカラダによいのではなく、カラダがよい状態だと仰向けで寝やすい。
ということを、覚えておいてください。間違ってもお子さんの寝相をよくして、お行儀よく寝るようになんてさせないでください。
低反発枕を使っている人は要注意!!
低反発枕は使用すルノをやめると、首の痛みが解消するケースがとても多いです。理由は寝返りと同じです。反発しないなめに、首の位置が変らず、「首の寝返り」ができない可能性があります。
首の位置が変らないため、寝相をよくする効果はあるのですが、それが原因で首を痛めてしまうこともあるようです。
「え〜? 高かったのに」と、がっかりせず、早めに首に負担のかからない状態にするのが得策です。お子さんの二段ベッドも狭いことと心理的な閉塞感があるため、無意識に寝返りをしないようになっていることがあります。
思い当たる節のある方は、必ず申し出てくださいね。
9.「痛い方が効く」と思っている
2013-05-22 [記事URL]
痛い人の習慣
9.「痛い方が効く」と思っている
氾濫する健康情報とセルフケアの仕方
「痛いとこまでやった方が、効く気がする」
と思って、ただでさえ負担のかかっている体にムチを打っている方が非常に多いです。
セルフケアや体操、トレーニング、リハビリは、どんなものでも、どんな時でも「痛くない範囲」だけでやってください。
やっている時に痛いのはもちろんダメです。やったあとに痛くなるのもいけません。痛みが出るようなことをしてしまうと、却って緊張して、体のバランスを壊してしまうことが多々あります。
「腰が痛いのは、筋肉がないからだ!」
と、痛いのにトレーニングをして、余計痛める、これは多いケースです。
「筋肉があれば痛めない」のでしたら、毎日もの凄い筋トレをしているトップアスリートが体を痛めることはないはずです。筋肉モリモリのボディビルダーにも腰痛の人は沢山います。大切なのは筋肉量ではなく、使い方とバランスです。
右膝が痛いAさんは、病院で老化と言われ、「筋肉が衰えてしまっているので鍛えたい」と言いました。
おかしいと思いませんか?
老化で右膝が痛いと言ったのです。Aさんの右膝と左膝は同じ年齢のはずです。
このような状態で、痛みをこらえながらトレーニングやリハビリで鍛えてしまうと、却って左右の差を大きくしてしまい痛みが増す原因にもなります。
セルフケア、体操、トレーニングは痛みのない範囲で行う
くどいくらい繰り返しになりますが、痛みは警報なのです。それ以上やってはいけない、という体からのメッセージなのです。体のメッセージに忠実に耳を傾けてあげて下さい。
みなさん判っていても、「痛いとこまでやってしまう」方がとても多いので、声を大にして言います。増してや、自己流やテレビで見た方法、本で読んだ方法は、よほど効果を実感できなければ、極力やらない方が無難です。
これまでも、ビリーズブーとキャンプやコアリズム、ホットヨガ、フラダンスなど、テレビや雑誌で流行ると、当店に駆け込んでこられる方が急に増えます。これらの体操が良い悪いということではありません。そのやり方や強度が「今のあなたにとって適正でない」可能性があるということだけなのです。
もちろん、どんな運動や体操も正しくできれば、効果はあるはずです。動き過ぎで回復が遅れてしまったり、症状に対して負担をかけ過ぎてしまってはいけません。痛くない動きを体、脳にインプットすることで、他の動きができるようになっていきます。
とにかく、痛くない、痛くならない範囲で痛くない動きだけでやってください。
また、健康法やダイエットなど私たちがアドバイスしたセルフケア以外のことをされている場合はカウンセリングの際に必ずお伝え下さい。
セルフケアや体操、トレーニング、リハビリは、どんなものでも、どんな時でも「痛くない範囲」だけでやってください。
痛みの原因が「筋力が足りない」「老化」はウソが多いです。
ボディビルダーも腰痛になります。
左右どちらかが痛いのは使い方とバランスの悪さが原因です。
流行の健康法やダイエットは、自己流でやってはいけません
正しく理解し、指導を受けることが大切です。
10.冷やす・締めつける
2013-05-22 [記事URL]
痛い人の習慣
10.冷やす・締めつける
夏のオシャレも要注意! 血流不足は万病の元
突然ですが、人間の臓器で最大の器官は何だと思いますか? 肝臓や脳の重量は体重の約2%あり、最大と言われています。実は更に大きな臓器があります。
血管です。
一般的に体重の3%といわれ、長さは地球2週半にも及びます。血管は全身をくまなく巡り、血液を使って酸素や栄養を届け、老廃物を運びます。脳に栄養を届けるのも、筋肉にエネルギーを届けるのも血液です。使い終わった老廃物を回収するのも血流なのです。
さらには、水分や体温を調節し、止血の役割や感染から身を守る役割も持っているとても重要な臓器なのです。
◎冷えと、締め付けが血流不足を招く
血流がとどこおるということは、循環、免疫、排泄、筋肉の運動など、さまざまな機能が低下します。「冷え」は、その血流の停滞を招きます。だからこそ、「冷え」は万病の元と言われるのです。実は「ほてり」も「陰極まれば陽となる」という言葉通り、冷えが原因ということも多いです。
特に、お腹、足首は冷やしてはいけません。便秘、頭痛、腰痛、肩こり、ひざ痛など、さまざまな不調の原因になります。
冷える食べ物の簡単な見分け方をお教えします。
【白い食べ物】は体を冷やす
と覚えておいて下さい。
砂糖、ヨーグルト、アイスクリームなどなど。お米なども、なるべく白米より玄米の方がオススメです。完全に玄米でなくても、七部突きにしたり、白米にゴマや雑穀を混ぜるところから始めてみましょう。砂糖も同様に、精製された真白な物を避け、黒糖などの色のついた物を選ぶようにしましょう。
また、コーヒーやフルーツ、南国が産地の食べ物・飲み物も、体を冷やします。
ちなみに砂糖も体を冷やす効果があります。「冷え」というと、寒い冬を想い浮かべる方も多いかと思いますが、今は夏もクーラーが効き過ぎていたりして冷えやすい上に、アイスクリームやスポーツドリンク、ジュースなどの糖分に加え、夏野菜、フルーツなど、カラダを冷やす働きがあるものを取る機会が増えます。
昔はクーラーがなかったため、自然にカラダを冷やす働きの物を食べて、カラダから暑さをにがしていたのですが、いまはどこも空調が効いているので、過剰に冷え過ぎてしまいます。
夏場に足がダルくなる方が多いのは、クーラーや食べ物による血流の低下で、血液を心臓から遠い足から送り返せなくなり、停滞してしまっている症状です。冬はもちろんですが、夏こそ冷えに要注意です。はらまき、湯たんぽ、入浴は夏でも効果的です。
◎締めつけない
「冷え」と同様に、血液を停滞させるもう一つの要因が、「締め付け」です。数多くの方を施術させていただく中で、考えさせられることがあります。
それは現代のファッションについてです。テレビや雑誌で、可愛いモデルの女性がたくさん登場しています。少しでも美しくなりたいという女性の欲求を刺激し続けています。
ジーンズや補正下着、パンスト、ガーターベルトなど、不調を抱える多くが、こういった着衣を身につけています。男性でも、スーツやネクタイなどでかなり締めつけられています。
とにかく、現代の服装というのは、今まで人類の歴史の中でも締め付ける物が圧倒的に多く、度合いもかなりキツいと考えて間違いありません。
例えば、パンツや靴下ひとつとっても、必ずゴムが入っています。そしてボクサーパンツのような物は、全体が伸縮するため圧迫をしています。
ましてや、先ほど挙げたような物は、もっと圧迫しています。ソケイ部や腋下が圧迫されると、リンパの流れが悪くなったり、カラダ全体が弱い力で長い時間圧迫されることで筋肉の緊張が生まれたり、内蔵の働きが悪くなったりもします。
便秘、生理痛、腰痛、肩こり、冷えなど、数多くの不調の原因になっています。
最初は締め付けがないと不安な感じがするかもしれません。
しかし、人間が動物である以上、締め付けがある方が不自然なのです。
「冷え」と「締め付け」
この2つの原因が、最大級の臓器である「血管」を圧迫し血流を低下させ、人間にとって重要な機能を低下させてしまうのです。
◎「血管」は最大級の臓器であり、重要な役割を担う臓器です。
◎血流の停滞が痛みや症状を招きます。
◎夏場こそ冷えに注意しましょう。
◎白い食べ物や南国の食べ物はカラダを冷やす。
白米でも、ゴマや雑穀をまぜればOK。
精製された砂糖を使うのは避けましょう。
◎締め付けが血流を妨げます。
11.痛みが出る言葉
2013-05-22 [記事URL]
痛い人の習慣
11.痛みが出る言葉
痛くなる人の共通言語とよくなる人の共通言語
痛みや不調を抱えているということは、ただでさえ大変なストレスです。
どうしても「痛い」「つらい」「もういやだ」「まだ痛い」など、愚痴や不満めいた言葉が出てしまいます。
自律神経には、交感神経(活動、興奮、不安)と副交感神経(安心、安全、リラックス)があります。
交感神経が働く時は活動的になる一方、血管が収縮して内臓機能が低下します。
つらい言葉を口に出すと、脳は「緊張状態」だと認識して交感神経を高めます。
痛いからつらい言葉が出ますが、自分が出したそのつらい言葉から、また痛みが出ます。それは、脳があなたの出した言葉に反応しているからなのです。
もちろん、「痛い」「つらい」という状況はよくわかります。実際、感情的にはおつらいでしょうし、痛いでしょうから、無理に明るくしろということではありません。
単純に「痛い」「つらい」などの交感神経を働かせる言葉ではなく、副交感神経を働かせる「ありがとう」「たのしい」「うれしい」「絶好調」などの言葉を口にすることで、筋肉や血管、内装の働きを変えられます。
「痛いのにそんなこと言えるか」という方が多いと思いますが、そこに何も意味を持たせないで、「ただ単に言う」だけです。
おまじないや体操のように言葉の意味はありません。
よく「ポジティブ」という言葉が世の中に出回っていますが、これらは要注意です。ポジティブならよいというものではなく、「がんばる」「努力する」などは、交感神経を働かせてしまうので、かえってつらくなってしまうこともあります。
痛い時、つらい時、ネガティブなことを考えてしますのは当然です。誰でもそうです。そんな時こそ、「ありがとう」「絶好調」などと言い続けてみて下さい。
痛みは「脳が作り出した警報であり、メッセージ」です。脳の状態を「快」の状態にすることで、体をコントロールすることができるのです。
痛い時でも「ありがとう」などの言葉を使い続けることで、体の状態が変化することは多くの実験や検証がされています。
難しい脳の話は置いといて、ダマされたと思ってやってみて下さい。お金もかからないし、揉み返しもありません。損する事は何一つありません。
◎痛い人の言葉、よくなる人の言葉
痛みがなかなか取れない人には、共通の言葉があります。
「まだ痛い」「今度はこちらが痛い」「こうするとまた痛い」
当然と言えば当然です。実際痛いのですから、みなさんがこう言いたいのは、非常によく分ります。
また、同じように痛くても早くよくなる人にも共通の言語があります。
「こちらが楽になった」「ここは痛いけれど、前より動く」「前より軽い」
何が違うと思いますか? 痛い人は、痛みに意識がフォーカスしています。
よくなる人は、よくなっとところに意識がフォーカスしています。
痛みが同じでも口にする言葉が違うだけで、よくなるスピードがまったく違います。
これもまた、脳の働きによるものです。体は「痛くない動きを繰り返すことで、回復する」ことは前に述べたとおりです。
よくなったところに意識することを繰り返すことで、実際に早く回復していくということは、体も脳もまったく同じことです。
スポーツ選手がうまくいくところをイメージして、実際に体が上手く動くようになることと似ているかもしれませんね。
是非、「ようなったところに意識をする言葉」を使うようにしてみて下さい。
こちらもお金は一切かかりませんし、副作用もありません。ただ、効果はとても高いのは間違いありません。
12.焦る、待たない、続けない
2013-05-22 [記事URL]
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12.焦る、待たない、続けない
生活にプラスしないマイナス健康法を実践しよう。
・体は3年前の食べ物の結果が今に出ています。
・体の細胞が入れ替わるのは最低3ヶ月かかります。
(上の画像は10年前の私。少し肥満気味)
体の根本的な変化は、時間がかかります。人間の体はロボットと違い、痛めたパーツを取り替えるという発想ではよくなりません。
今は、マスコミを通じて、「お手軽な情報」があまりにも多く氾濫しています。
「◎◎エクササイズで一発腰痛解消」「痛みが瞬間で無くなる神業」中には素晴らしいものもあります。
ただ、全然ダメなものも多いのも確かです。魔法みたいなことは体にはおきません。
必ずゆっくり新陳代謝し、少しずつ細胞は入れ替わります。
いきなり変化した体は必ず反発します。そんな安い情報に踊らされないようにしてください。
症状の変化を実感しにくい方もいます。でもそんな時こそ体の中は絶対変化しています。
下の図は、痛み、不調の回復曲線と呼ばれるものです。
スポーツでも、ダイエットでも、勉強でも、基本的にはやればやっただけ上達するものではありません。
最初は結果を実感しにくい時期があるものです。
自転車もそうですが、つらいのは漕ぎはじめです。ペダルが重い時にしっかり漕ぐほど、スピードに乗った時期が早いものです。
ダイエットでも、初めはなかなか見栄えは変わりませんよね。
一日でほっそりする人はまずいません。
ちゃんと続けていれば、「3ヶ月前とはずいぶん違う」ということになります。
痛みや不調の改善も、それと同じなのです。
習慣や行動、生活を変えれば、体は確実に変ります。
人間の体はポチッとボタンを押せば、よくなるようなものではありません。
あなたが、今日から積み重ねる習慣が未来のあなたの体を作るのです。
私たちは、そのためのコーチングのお手伝いをさせて頂いています。焦らず根本から改善していきましょう。そうすれば、今までと比べ物にならないくらいほど、エネルギッシュで、楽しい生活があなたを待っています。
まずは3ヶ月間続けてみて下さい。焦らず、「変化を待つ」という気持ちを意識するだけで、とたんにあなたの体の機嫌が良くなります。
これも不思議な体の法則なのです。
健康と言う「青い鳥」を探して、次から次へとジプシーのように、健康法をとっかえひっかえ加えていくのではなく、「今やっている悪い習慣や行動、生活」を取り除くことのほうが重要です。
「やってはいけない12の習慣をやめる」
足し算ではなく、引き算の健康法を試してみて下さい。3ヶ月後、あなたとあなたの体の生活は、必ず今とは違うものになっているはずです。
電話・メールでのお問い合わせ
電話・メールでのご予約・お問い合わせは年中無休でお受けしています。
「ホームページを見た」とお伝えいただくと、やりとりがスムーズになります。
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