5. 痛みを探す・繰り返す
痛い人の習慣
5. 痛みを探す・繰り返す
脳が記憶する間違った動作
「私の痛みはなかなかよくならない」と言う方には、共通点があります。「痛い」と言っているにもかかわらず、なぜかわざわざ痛い動作を繰り返すのです。せっかく痛みが治まりかけた時にもまた痛みを探してしまうのです。
痛みが引いているのに、わざわざ痛い動きをして、自分で痛みを見つけて、
「ああ、やっぱり痛い」
って、そりゃそうですよね。自分でわざわざ探し出したんですから。
そういう方は、たいていこうもおっしゃいます。
「ちょっとくらい痛くても動かないと、固まっちゃうと思って」
「これくらいの痛みなら我慢できるし」
何度も繰り返して言いますが、痛みは警報装置です。体からの「その動きは、正しくないよ」というメッセージなのです。
痛い動作を繰り返したり、痛い場所を探したりすることは、そのメッセージを無視していることになります。無視し続けると、警報はどんどん大きくなります。
これは、できたばかりのかさぶたをはがすのに似ています。
せっかく自己治癒力が動き始めようとしている時に無理に痛覚を刺激することで、脳に最後の記憶として「やっぱり痛い」と久野が残ってしまい、治りが遅くなってしまいます。
かさぶたは治りかけにかゆくなります。でもはがしてしまうとまた血が出てしましますし、何度も何度も繰り返すと膿んでしまって、怪我した時よりひどくなってしまいます。
そっとしておかないといけないのです。それは、みなさんご存知の通りなのです。四十肩、五十肩で突然、痛みが腕が上がらなくなった。ぎっくり腰で突然動けなくなった。
確かに、その瞬間は「突然」に感じたかもしれません。でも、「違和感」や「だるさ」、「疲れ」という形で、何らかの警報は出ていたはずです。痛みは、「その動きが正しくない」という体からの警報、メッセージだということを自分に言い聞かせて下さい。
「痛くない動き」を探してください。
そして、痛くない動きを繰り返していると、いつの間にか痛かった動きもできるようになるのです。
探すなら、「痛みのない動作」、「痛みのない姿勢」「楽な状態」を探してください。「楽」を繰り返していけば、いつの間にか痛みがなくなる、これが体の法則です。
◎痛い動作を繰り返さない
◎「痛い動作や姿勢」ではなく「痛くない動作や姿勢」を探しましょう。
◎「楽を繰り返せば、楽になる」のが体の法則